歯周病が進行しすぎるとあごの骨がなくなってしまいます。

歯を残せない場合は早めに抜いたほうが治療が楽になるばあいがあります。

近年、歯をなるべく残すような治療が行われるようになってきたのは口の中の環境としては非常に良いことだと思います。

 

ただ、歯が折れてしまっていたり、炎症を取り除けないケースは場合によっては早めに歯を抜いたほうが良いことがあります。

 

今回は、重度な歯周病が進行しても歯を抜かずに放置してしまい、あごの骨が吸収して大幅になくなってしまった方の治療ケースをご紹介いたします。

 

このケースでは、歯を抜いた後にGBR法といって骨の回復をする治療を行った後にインプラントを入れています。治療は可能ですが、期間や費用が中程度の歯周病で抜歯をした場合より大幅にかかってしまいますので、重度の歯周病を放置しないようにされることをお勧めします。

画面右下の奥歯が重度の歯周病であごの骨が無くなってしまっています。歯の周囲が黒く見えるのが歯の骨が無くなった画像になります。根っこの先端を超えて骨が無くなっています。

 

この状態では、抜歯をしてもインプラントを入れる骨の高さがありません。近位にてインプラントが難しいと断られてしまいました。

 

歯周病の炎症が広がり、健康な周囲の歯の周りの骨の吸収も起き始めてしまっていますので、早めに抜歯をすることがおすすめです。

親知らずを含めて3本奥歯を抜いて、歯を抜いた穴がふさがるのを待っています。通常、何もせずに放置すると歯茎や骨がさらになくなってしまいます。ソケットプリザーベーション法という方法で、人工的な骨を歯を抜いた穴に入れてふたをすることで、骨の吸収がさらに進行するのを予防しています。2か月ほど待ちます。

チタンメッシュを使用したGBRケース
チタンメッシュを使用したGBRケース

歯茎の状態が良くなったところで、GBR法(骨の再生)を行いました。チタンのメッシュを使用して作りたい骨の高さと幅を形作り、人工の骨、チタンのピン、メンブレンを使用して歯茎の内部に骨を作ります。通常10か月近く骨ができてくるまでこの状態で待ちます。

チタンメッシュを使用したGBRケース
チタンメッシュを使用したGBRケース 

10か月後のレントゲン写真です。チタンメッシュの中の骨が成熟してきて少し白さが増しています。この後チタンメッシュを除去してインプラントを入れます。

骨の厚みと高さが回復したので、通常通りにインプラントを入れることができました。


骨のない時のインプラント治療に関しましては、下記のインプラントのページをクリックしてご覧ください。

 

骨のない時のインプラント治療のページ


 

~インプラント増骨の注意~

 

インプラント増骨は保険外診療となります。当院では、サイナスリフト16万5千円(税込み)、ソケットリフト5万5千円(税込み)、垂直的なGBR法による増骨治療22万円(税込み)、簡単な増骨5万5千円(税込み)となります。また、別途術後の消毒の費用が1回5千5百円(税込み)かかります。

 

インプラント増骨後に1週間ほど腫れや痛みが出る場合があります。また、感染を起こしてしまう場合もあります。感染してしまった場合は間隔を詰めて消毒にお越しいただく場合もあります。

 

また、インプラントに関しましては別途料金がかかります。詳しくはインプラントの料金をご覧ください。インプラントの種類などによって料金がかわります。通常インプラントは、3つの部分に分かれており、人工歯根1本あたり11万円(税込)~土台(アバットメント)2万2千円(税込)~、上部構造5万5千円(税込)~の料金となります。奥歯のインプラントを行う場合は18万7千円(税込)~となります。白い歯にする場合や、土台をジルコニアにする場合、人工歯根を高級なものにする場合など料金がかわります。


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